Spark (スパーク/星火)

日本と中国の理解を促進することを目的としたブログです。

中国人が見た日本:国会議事堂訪問録(その1)

※Noteからの転載です

https://note.com/sparkxinghuo/n/n2d12efe31246

 

留学中、国立国会図書館で調べ物をするとき、地下の駅を出ると毎回国会議事堂の前を通るので、立ち止まって外から中を眺めたものだった。 昨日、3人の日本人の友人とランチをした後、親切にも議事堂の中を案内してくれた。

議事堂は、その名の通り、日本の国会(議会)が国家の重要事項を審議・決定する場であり、北京の人民大会堂にあたる。 大理石を主体にした左右完全対称の、典型的なヨーロッパ古典様式の建物で、本体は7階建て、1920年に建設され、1936年に完成してから今でも使用されている。

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議事堂のデザインは、積み木のように四角く規則正しい。 当初は円形に設計されていたというが、技術的な問題からか、最終的に現在の形に変更された。 デザイナーが、私たち東洋文化の「天地の丸み」という概念を念頭に置いていたかどうかは定かではない。 しかし、アメリカのホワイトハウスは上部が丸みを帯びており、設計士はこれにヒントを得たのかもしれない。

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議事堂内部は、中央の塔を中心に、その左右に衆議院参議院が配置された広々としたホールになっている。 主な機能エリアは、全議員が集まる「審議室」、分科会が開かれる「委員室」、議席数に応じて各政党に割り当てられた「分室」である。

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私たちは参議院の見学バッジを持っていたので、衆議院ではなく参議院の建物のみ見学することができた。 中央から見上げると、建物の周囲には日本の四季を表現した壁画が描かれている。

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一番上の部屋は、第二次世界大戦後に国連(実際はアメリカ軍)が占拠した際、ダンスホールとして使用したと言われている。 日本の政治の象徴であり、国家の議題を議論する場所で踊り、パーティーをするというなんとも場違いな行為には、荒唐無稽な理由がある。ここで踊れば、素晴らしい海の景色が見られるからだという。

 

一階の四方に目を移すと、そのうちの三面には、日本人が最も重視する総理大臣、伊藤博文板垣退助大隈重信銅像が設置されている。 もう一面に銅像はなく、左右対称な建物とは不釣り合いな印象を受けた。 案内してくれた日本の友人によると、国会議員も日本国民も、いつかこの3人の首相に匹敵する、あるいはそれを超える新しいリーダーが現れると信じており、空いたスペースは彼らのために確保されているのだという。なるほど、それで合点がいった。わざとスペースを残しているのは、これからの政治への期待の表れなのだ。 (続く)

 

【出典】https://www.toutiao.com/article/7091645079676256808/
【翻訳】Teddy Ven Song