中国人が見た日本：国会議事堂訪問録（その3）

国会議事堂を見学した後、案内してくれた日本の友人と一緒に地下で帰ろうとしたところ、ちょうど首相官邸の前を通った。

首相官邸は、新世紀に入ったばかりの5階建ての簡素な建物で、首相の執務室が併設されている。 ただし、首相はここに住んでおらず、隣には首相の公邸があり、そこが在任中の首相の住居だが、元々官邸だったものを改造したものなので、わりと古い。 一緒にいた日本の友人によると、日本の安倍元首相は古すぎるという理由で住まなかったそうだ。

官邸の道路を挟んで向かい側で、少人数のデモを目撃した。横断幕には日本語と韓国語で「歴史を否定するなら未来はない」と書かれ、その下に「慰安婦」の文字があった。察するに、日本にある韓国人団体が抗議活動をしていたようだ。

ここ数日、慰安婦問題や労働者収用問題でここ数年悪化した韓日関係の改善を図るため、韓国の次期大統領に選出されたユン・ソクヨル氏が派遣した訪日団に、日本政府は積極的な対応を示した。岸田首相とは会談しなかったが、安倍前首相とは会談した。

日中韓の間には、戦争責任の問題、歴史認識の問題、慰安婦や労働収用などの歴史的課題が確かに存在し、これらはいつ「時限爆弾」となって国家間の関係に影響や損害を与えてもおかしくない。 このような問題がせっかく築いた正常な関係に再び影響を与えることがないよう、日中韓の政府と国民が歴史を正しく理解し、記憶し、未来に向けて学んでいくことを願っている。

午後の国会議事堂見学は終わったが、雰囲気は落ち着かず、地下鉄の騒音とともに思考は遠くを漂っていた。

【出典】https://www.toutiao.com/article/7092510765172670976/
【翻訳】Teddy Ven Song