Spark (スパーク/星火)

日本と中国の理解を促進することを目的としたブログです。

中国人が見た日本:日本人はどのように細部にまで気を配っているか〜新幹線編(上)~

※Noteからの転載です

https://note.com/sparkxinghuo/n/nb56131ac98d0

 

東京の八王子駅と北九州の小倉駅を結ぶ新幹線は、私のお気に入りの移動手段である。朝9時前にJR八王子駅から小倉までの切符を窓口(みどりの窓口)で購入した。 新幹線には「自由席」と「指定席」があり、中国の高速鉄道の切符のように「正しい席に座る」必要はない。

自由席車両を購入すれば、自由席車両にどこでも座れる。座席がない場合は、立つしかない。「のぞみ」などの新幹線では、1~3号車が一般的な自由席で、それ以外の車両は指定席となる。 もちろん、自由席券で指定席に座ることはできない。

チケットを購入する際、職員に「指定席の窓際がいい」と伝えた。職員がシステムで確認したところ、窓際の席は、窓の半分ほどが露出している席しかなく、窓が全て出ている席はないと言う。その後、新幹線に座ると、確かに窓が半分しかない席や、全てある席があることに気づいた。これは中国の高速鉄道とは異なる。 中国の高速鉄道では、特に窓ガラスが広く、完全に窓に面した席もあれば、「窓側」の列というだけで、窓がない席もある。新幹線は窓の幅が狭いが、窓側の席は例外なくすべて窓に面している。中国と日本の高速鉄道のデザインの違いにより、窓側の乗客は異なる体験をすることになる。

新幹線に乗り換えるために、JR八王子駅から新横浜駅まで1時間近く電車に乗らなければならなかった。切符売り場では、乗り換えの時間を見積もって、10時29分の新横浜発、九州最大の交通拠点である博多行きの切符を予約してくれた。私は一つ前の小倉駅で下車しますが、小倉駅から終点までは20分程度しかない。

午前10時前にJR新横浜駅に到着し、新幹線乗り場までゆっくり歩いたが、発車までまだ30分ほどの時間があった。私は待合室には行かず、ホームにある待合室で電車を待つことにした。これは、ホームに待合室がない中国の高速鉄道の駅とは異なる点である。 ホームにある待合室は、列車がまさに駅に入ろうとしているときに出るとちょうどよく、特に高齢者や病人に適している。 夏の暑い日には、ホームの待合室にエアコンを設置し、電車を待つ時間も苦にならないようにしている。

ちなみに中国の高速鉄道では、列車を待つ乗客は決められた時間までホームに入れないが、日本にはそのようなルールはない。 新幹線はホームと線路の間にガードレールがあり、ホームで待つ乗客の安全を確保していますが、これも中国にはない心配りだ。(続く)

【出典】https://www.toutiao.com/article/7117565194116629026/?log_from=7b86f4f743c8e_1665191875730
【翻訳】松本忠之

中国人が見た日本:三度目の高尾山(その4)~ゴミ箱のない環境保全の山~

※Noteからの転載です

https://note.com/sparkxinghuo/n/nda94b5e32527

 

他の観光地と同じように、高尾山の頂上にはお店が集中している。暑い夏の日、冷たい飲み物が一番魅力的なのは言うまでもない。 アイスクリームを頬張り、のんびりとした昼下がりを楽しんだ。 高尾山では、アイスクリームの包み紙などのゴミはどこに捨ててもいけないだけでなく、自分で持って下山しなければならない。

高尾山には、ゴミ箱が1つもない。 その代わり、いたるところに「ゴミは持ち帰りましょう」という看板が立っている。数十年前にはゴミ箱があったというが、にもかかわらず観光客はいたるところにゴミを捨て、高尾山の賢いカラスやサルなどの野生動物が、それらのゴミを採食し、環境を汚すのだという。ゴミの撤去が大問題となり、清掃には多額の費用がかかり、環境汚染はさらに大きな問題となった。その後、管理者がゴミ箱を撤去することを決め、来場者は出たゴミを持ち帰らなければならなくなった。 最初は不便だと感じていた来場者も、次第にこの習慣を受け入れていった。その結果、高尾山は「厄介者」ではなくなり、きれいな自然が残るようになった。

高尾山の環境理念は、マイナスイオンと同じように、人々の心の支えになっている。高尾山に登ることで、自然を楽しむと同時に、自然を大切にする気持ちを教えてくれるのだ。 人と自然の調和は、ここでは決してスローガンではなく、一人ひとりの実践的な行動によって示されるものとなっている。

実際、日本を訪れた注意深い観光客は、日本の街中にゴミ箱がほとんどなく、駅や商店にしかないことに気づくだろう。これは、中国とは大きく異なる。1980年代から1990年代にかけて、日本ではゴミ箱に時限爆弾を仕込んでテロ予告をしたという話がある。 警察が1つ1つ調べていくよりも、ゴミ箱をなくした方がいいということで、政府はゴミ箱の撤去を命じた。その効果は明らかで、経費が大幅に削減できただけでなく、強風でゴミが飛ばされたり、鳥や野生動物がゴミ箱で餌を食べたりする心配もなく、街並みがきれいになったという。このように、日本は最も環境意識の高い国の一つだ。

宮崎駿のアニメが好きな人なら、彼の作品の環境思想はよくご存じだろう。 また、宮崎駿も、環境活動において模範を示している。 (続く)

【出典】https://www.toutiao.com/article/7117248086224732687/?log_from=5964d53e481f48_1665153373905
【翻訳】松本忠之

中国人が見た日本:三度目の高尾山(その3)~標高は低くとも、登山者数が肝心~

※Noteからの転載です

https://note.com/sparkxinghuo/n/n60d7db15b4d1

 

元々100分の登山道を2時間以上かけて登った。山頂に到着しても、「山頂に着いた」という実感はほとんどなかった。高尾山は標高599メートル、四捨五入してやっと600メートルであり、3700メートルを超える日本の最高峰、富士山の何分の一にも満たないからである。

しかし、この背の低い山は、世界遺産に登録されている日本最高峰の富士山をしのぐ存在だという。それは、高尾山が日本人が最も多く訪れる山であるという、多くの日本人も驚くような事実である。

この山は、日本の人口の10分の1以上が住む東京に隣接しているという利点があり、高層ビルで過ごすことが多い都会人にとっては、週末に出かけるには最適な場所である。

さらに、この山にはいくつかのハイキングコースがあり、さまざまな目的や体力レベルの登山者に対応できるようになっている。 老若男女がいる家族連れなら舗装されたルート1、自然に近づき新鮮な空気を吸いたいならルート6…。疲れた時は下山時にケーブルカーかロープウェイを選べばいい。もちろん、ケーブルカーやロープウェイは高額なので、徒歩で最寄りのルートを利用するのも賢い選択だ。

富士山にはそのような選択肢はない。 富士山には何度か登ったことがあるが、一番感じたのは「遠くからでないと楽しめない」ということた。 富士山の高さは、一般の登山者には敷居が高く、専門的な装備がなければ、頂上まで登ろうとは考えず、途中であきらめるしかない。 しかし、高尾山は富士山ほど「冷酷ではない」。 富士山が人生の頂点に向かう成功した中年男性だとしたら、高尾山はつい関心を惹かれてしまう少女のようなものか。

山頂に到着した時には、正午を過ぎ、一日のうちで最も暑い時間帯だったが、灼熱の太陽とは別に、山頂の風はとても爽やかで、訪れた人々は夏の珍しい涼しさを楽しんでいた。 晴れた日には何十キロも離れた富士山が見える西側に、多くの観光客が集中する。 残念ながら、今日は雲が多く、中年男性は「はにかんで、その全容を見せず」の如く、姿を顔を見せていない。 私は高尾山に3回登ったが、遠くから富士山をはっきり見ることができたのは一度だけだ。そして、今回もやはり見れなかった。やれやれ。 (続く)

【出典】https://www.toutiao.com/article/7116878764109677090/?log_from=6cfcd5c6f8e2c8_1665152838152
【翻訳】松本忠之