Spark (スパーク/星火)

日本と中国の理解を促進することを目的としたブログです。

中国人が見た日本:三度目の高尾山(その4)~ゴミ箱のない環境保全の山~

※Noteからの転載です

https://note.com/sparkxinghuo/n/nda94b5e32527

 

他の観光地と同じように、高尾山の頂上にはお店が集中している。暑い夏の日、冷たい飲み物が一番魅力的なのは言うまでもない。 アイスクリームを頬張り、のんびりとした昼下がりを楽しんだ。 高尾山では、アイスクリームの包み紙などのゴミはどこに捨ててもいけないだけでなく、自分で持って下山しなければならない。

高尾山には、ゴミ箱が1つもない。 その代わり、いたるところに「ゴミは持ち帰りましょう」という看板が立っている。数十年前にはゴミ箱があったというが、にもかかわらず観光客はいたるところにゴミを捨て、高尾山の賢いカラスやサルなどの野生動物が、それらのゴミを採食し、環境を汚すのだという。ゴミの撤去が大問題となり、清掃には多額の費用がかかり、環境汚染はさらに大きな問題となった。その後、管理者がゴミ箱を撤去することを決め、来場者は出たゴミを持ち帰らなければならなくなった。 最初は不便だと感じていた来場者も、次第にこの習慣を受け入れていった。その結果、高尾山は「厄介者」ではなくなり、きれいな自然が残るようになった。

高尾山の環境理念は、マイナスイオンと同じように、人々の心の支えになっている。高尾山に登ることで、自然を楽しむと同時に、自然を大切にする気持ちを教えてくれるのだ。 人と自然の調和は、ここでは決してスローガンではなく、一人ひとりの実践的な行動によって示されるものとなっている。

実際、日本を訪れた注意深い観光客は、日本の街中にゴミ箱がほとんどなく、駅や商店にしかないことに気づくだろう。これは、中国とは大きく異なる。1980年代から1990年代にかけて、日本ではゴミ箱に時限爆弾を仕込んでテロ予告をしたという話がある。 警察が1つ1つ調べていくよりも、ゴミ箱をなくした方がいいということで、政府はゴミ箱の撤去を命じた。その効果は明らかで、経費が大幅に削減できただけでなく、強風でゴミが飛ばされたり、鳥や野生動物がゴミ箱で餌を食べたりする心配もなく、街並みがきれいになったという。このように、日本は最も環境意識の高い国の一つだ。

宮崎駿のアニメが好きな人なら、彼の作品の環境思想はよくご存じだろう。 また、宮崎駿も、環境活動において模範を示している。 (続く)

【出典】https://www.toutiao.com/article/7117248086224732687/?log_from=5964d53e481f48_1665153373905
【翻訳】松本忠之