Spark (スパーク/星火)

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中国人が見た日本:日本の警官が語るエピソード(三)~無知な上司が危険を導く~

※Noteからの転載です

https://note.com/sparkxinghuo/n/n3a13a975e36d

 

 

35年間警察官として働いてきたYDさんは、自ら体験した想定外の出来事や、それに対処する際に遭遇した、心ない理不尽な上司のことを決して忘れないという。

以前、福岡県久留米市で同僚と小型パトカーでパトロールをしていたとき、無線機から指示が入った。近くで人質事件が発生し、YDさんが人質事件の現場に一番近いところにいるという。 指示を受けたYDさんは、すぐさま反応し、最速で現場に駆けつけ、人質ともっとも接触しやすい位置にパトカーを停め、車から降りて少しずつ接近していった。その時、遠くからパトカーのサイレンが鳴り響き、百台以上のパトカーが次々と続いた。

YDさんが予想しなかったのは、人質犯に近づこうとしたその時、再び無線が鳴り、「小型のパトカーをどけろ、邪魔だ」という上司の怒号が聞こえてきたことだ。 明らかに、人質と一番近いところにいたYDさんこそ、現場の状況をいち早く把握し、人質の救出ができる人だったのだ。上司の命令で、唖然としていたYDさんはすぐに引き下がり、ちょうどやってきた「普通」または「大型」のパトカーに道を譲るほかなかった。

パトカーに戻ると、YDさんは冷気を吸い込んだ。人質の一番近くにいて、ほとんど晒されている状態であり、インターホンからの突然の叫び声は、人質の行動を過激にさせる可能性が高いからだ。 上司の無知と理不尽さは、人質に不利益を与えただけでなく、人質の命を奪うところだった。

数十年経った今でも、彼の心の中には恐怖があるという。この話はカジュアルに話されているが、現場の緊張感は凄まじく、人質映画を見たことがある人なら、きっと彼と同じく冷や汗を流したことだろう。

最後にYDさんは、警察官のような職業では、最も試されるのは日常業務の処理ではなく、突然の緊急事態であることが多く、人命に関わることもあり、適切に処理しなければ、後悔しても後悔しきれない結果になると、話をまとめた。 よく訓練されてこそ、「備えあれば憂いなし」が可能となるのである。 これは一般の警察官もそうだが、その上司も例外ではない。 最悪なのは、上司が会議室に座って、緊急事態の指揮を執ることだろう。

YD氏の指摘はもっともだ!

【出典】https://www.toutiao.com/article/7115355992522654223/?log_from=c2aa38af037ee8_1665044604319
【翻訳】松本忠之