Spark (スパーク/星火)

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中国人が見た日本:一般的日本人の日常(中)~幸せな家庭を築いている、警察官出身のYD氏~

※Noteからの転載です

https://note.com/sparkxinghuo/n/nf77182695143

 

実は、花への水やりはYDさんの業務ではない。 警備員として、火災や盗難の防止、不審者の監視など、スーパーマーケット全体の安全・安心を担っているのだが、花や植物が枯れるのを見かねた彼が、自主的に水やりに行っているという。

YD氏は7、8年前からスーパーの警備員として働いており、週3、4日のシフト制で、夜勤は深夜12時まで、日中の仕事には影響がない。 仕事は忙しくないが、守るべきルールはたくさんある。 例えばお客様に対して、またはショップのスタッフにも、たとえ相手がアルバイトであっても、敬語を使わなければならない。万引きや不審者に遭遇した場合も、勝手に行動してはならず、まず店長に報告せねばならず、ましてや警察のように捕まえることはできない。それは、ルールによって他者の身体に触れてはならないとなっているからだ。このように、ルールは数え上げればきりがなく、従わない場合は懲戒処分の対象となる。

仕事以外では、YDさんいわく3つのやるべきことがあるという。まずは、週に最低1日は妻と過ごすことだ。彼の言葉で言えば、それは「デート」で、妻はきれいな人なので、妻を「強奪」するのだという。(彼自身が奪うという言葉を使っていた)。YDさんはダイビングとバイクも好きで、1.9リッターのハーレーを持っていて、月に一度は高校時代の友人数人とツーリングに出かけているそうだ。

60代のYDさんは健康志向が強く、健康維持が人生の2大目標の1つだと真剣に語ってくれた。 妻と妹は看護師、長女は医師と、健康志向はそうした家柄と無関係ではないはずだ。 また、バイクで一緒に走り回った高校時代の友人たちのうち、3人が肺がん、大腸がん、リンパ腫になったことも、彼にとっては注意を払うきっかけになっているようだ。

YDさんが幸せな家庭を築いているのを想像するのは難しくない。 3人の子供のうち、長男と次女が35年間勤めた警察官という仕事を引き継いでいることが心の安らぎとなっている。

YDさんは、東京の学生数の多い私立大学の獣医学部を卒業した。 しかし、小学校3、4年生の頃から、学校の野球部の課外活動団体のコーチの影響で、警察官になる夢を持ち、大学卒業後は希望通り福岡県の警察官となった。 しかし、このことは、地元熊本県に帰って警察官を目指すことを望んでいた幼少期のコーチの不興を買うことになった。 (続く)